3.ABS21の立ち上げへ


3.1 ABS21立ち上げの経緯(人との出会い・仲間づくり)
以下では、ABS21立ち上げまでの経緯を時間を追って説明する。

1998年11月
「ジョブコーチプラス1」に企画書(案)提出:障害者・家族のための情報交換と交流を目的としたインターネットの活用を提案するが、時期尚早。
インターネットならこのような情報交換が、たやすくできるのではないかと情報共有化の意義を説いていたが、代表や運営委員にデジタルコミュニケーション自体を理解して貰えなかった。
そこで、地域の障害関連情報部門のグループを新たに立ち上げる方向で推進。
1999年5月
コミュニケーションセミナースタッフとして、受講生で、障害のある木庭袋純さんと出会う。(メールが使え、共に取り組んでいける人との出会い)
6月
(社)日本フィランソロピー協会でアニモショップの商品集め→「社会福祉」を検索→安村研のホームページ(安村さんは実は旧友)→協会のスタッフとして、アクセス研究会に初参加。
8月
木庭袋さんに対する支援サービスは、木庭袋さんの障害の状況と年齢から、行政サービスの狭間であり、現状の問題点に対する情報収集をする。
神奈川情報ボランティアメーリングリストに参加。(関根さんは主要メンバー)
9月
東急ケーブルインターネット接続開始。(利用上、この影響は大)
木庭袋さんと区社協との話し合いの場を設定。(市社協職員同席)
11月
障害者自らが自立生活支援センターを運営している「大田IKJ」を5名で見学。(木庭袋さんと母親、電動車椅子のNさんと私+社協職員)
ABS21の基本構想を練り、19日に最初の企画書(案)を社協に提出。
12月
企画案を推敲(ピアボランティアセンター構想→インターネットを使えばできるのでは?と、インターネット上のピアボランティアセンター構想に変更)し、社協に企画案を提出。
神奈川情報ボランティアメーリングリスト忘年会で、e-groupsを紹介される。
*eグループとは?

インターネット上で利用できる便利な「場」。メーリングリスト、掲示板、共有ファイル(資料)置き場、スケジュール調整、投票などの機能を持っており、一般的なNPOが準備すべき機能の大半がそろっている。これらのサービスを、無料で利用できるもの。(http://www.egroups.co.jp/group/ABS21では、6つの委員会メーリングリストを活用している)

2000年1月
青葉バリアフリーサポート21運営会議メーリングリストを3名でスタート。第一回運営会議(対面)開催。
当研究会で、アクセシビリティに配慮したホームページづくりに関心のある岩堀志保さん(安村研)に出会い、同じ安村研の原岡正幸さんと共に協力していただくことになる。
地域で電子メールを使いこなしている人々に、まず声がけ。当事者/家族/地域の作業所の職員/送迎グループメンバー/ホームページ制作&環境整備・パソコン&インターネット指導の出来る方/イラストレーターを順次、集めていく。神奈川情報ボラMLから数名参加。
拠点となる区役所別館のテナントは、[青葉区社会福祉協議会][青葉国際交流ラウンジ][横浜ボランティア協会市ヶ尾コーナー]。ノーマライゼーションのねらいで、各組織からのボランティア参加を考慮。
青葉区広報に「ボランティア募集」が載り、5名が参加。
人の輪が広がる。ネットワークが帰属意識/関係の継続に役立つことを実感。
インターネットの世界では、価値観や問題意識を共有する人に出会いやすく、この指止まれ方式で仲間を集めやすい。また、同じ場に居さえすれば、帰属意識が生じ、「つながり」を維持することに役立つ。災害など緊急時においても、気遣ってくれる仲間が地域にいるという心強さがある。


3.2 会則づくり
区社協との関係性が明確でないうちに、会則作りが進行し、5月に、役員が決定された。2000年6月24日に新体制で再出発。

本格的な活動開始:区社協には、「ふつうなら3年かかるよ」と言われている。

情報交換・交流・運営のツールとしてインターネットを使うことにより、情報共有化とメーリングリストでの討議や投票が可能になり、最小頻度の対面会議のみで、短期間で活動を立ち上げることができた。


3.3 ABS21メンバー構成
ABS21のメンバーは2001年2月2日現在43名いる。その内訳を以下に記す。

ABS21の会員は10代から70代まで男性26名、女性17名の合わせて43名である。そのうち、外出が困難な人は以下に示す24名である。

脳性まひ (4名)/ 中途障害 (4名)/ パニック障害 (2名)/ 身体障害(2名)/ 視覚障害(5名)/ 知的障害(2名)/ 難病(1名)/ 家族(3名)/ 子育て中(1名)

ABS21-PCプロジェクト推進委員会登録者(2001.2.2現在:19名)
   
パソコンボランティアスタッフの内訳:
1.障害者対象パソコン講習会講師経験者 1名
2.トーコロ職員でパソコン訪問支援従事者 1名
3.We-Canでパソボラ経験者 1名
4.パソボラUNDOのメンバー 2名
5.区役所主催シニアパソコン講座スタッフ 1名
6.老人福祉施設でのパソボラ経験者 1名
7.一般.パソコン講習会講師経験者 1名
8.元K−ネットパソコン講座担当者 1名
9.全国視覚障害者インターネット接続支援連絡会メンバー 1名
10.送迎グループメンバー 1名
11.その他   障害当事者 4名
一般(現在、勉強中で、受付や介助担当) 4名
上記19名中、7名が障害当事者
   
●ほかに、テンポラリスタッフとして、
非会員の協力者をPC委員会メーリングリストに登録。
武蔵工大学生 1名
UNDO/デジボラ630メンバー 1名
一般 1名


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