あおばバリアフリーマップノンステップバス体験

企画制作 :青葉バリアフリーサポート21 バリアフリーマップ制作グループ
協力 :横浜市青葉区社会福祉協議会
実施日時:2003年9月20日(土)午前10:00〜午前11:30
場所:東急田園都市線青葉台駅〜桂台停留所
参加者(計14名): 会員と家族 9名、体験塾学生 1名、ガイドヘルパー 4名
東急バス 青葉台営業所 電話番号  045‐973-5841

 今回のフィールドワークの主な目的は、東急バスのノンステップバスに 乗ってみることでした。   時刻表には、ノンステップバスが運行される時刻が 記載されていますが、車両の故障等で予告なしに変更される場合がある ということなので、 「青葉台駅発の61系統 日体大行きの10時34分発 ノンステップバスと、帰りの同じく61系統 桂台発 青葉台駅行き 11時34分 または 55分発 のノンステップバスを必ず 運行してほしい」と、前もって、青葉台営業所に電話でお願いしました。 さらに、当日の朝、再度電話をして、予定のノンステップバスが 運行されるかどうか確認しました。
乗車口のスロープを取り出しているところの写真 歩道に連絡されたスロープの写真 スロープを使って車椅子で乗車中の写真 固定されている車椅子の写真 車椅子を固定しているところの写真
1. ノンステップバス(行き)
行きのノンステップバスは、後部乗り口から歩道に出るスロープを運転手さんが手動で引っぱり出していました。
乗り口と歩道の高低差は、10aぐらいでしょうか、ほとんど差がないようでした。
乗り口の反対側の窓際の椅子が折り畳めるようになっていてそこに2台の車椅子が設置出来るようになっていました。
車椅子の4輪とも床にベルトで固定できるようになっていました。
右手には横長の手すりがあり、つかまることができました。
乗りごこちは、青柴さん曰く、「普通の座席に座っているのと同じ感覚」だそうです。
2. ノンステップバス(帰り)
帰りのノンステップバスは、行きとは多少違い、歩道との高低差は同じくらいでしたが、ドアの横に内蔵されているスイッチボタンで操作すると、自動的にスロープが出てきました。
やはり、向かい側の窓際の4席を折り畳み、車椅子スペースを取りました。このときは、すでに座っている人がいたので、運転手さんが声をかけて、席を移動してもらいスペースをつくったので気が引けました。
車椅子の車輪の固定は、前後2カ所で出来るようでしたが、そのためのベルトが見つからず、まったく固定せずに出発することになりました。バスには車止めもあったようですが、使いませんでした。
ガイドヘルパーがついていましたので、心配ないと思ったのかもしれません。
やはり2台分の車椅子スペースがありました。後方のスペースでは後ろに向かって少し傾斜があり、車椅子が不安定だったようです。
15aくらいの手すりが、縦についていましたが、つかまりづらかったそうです。
尚、桂台停留所を通るバスは、他にも市営バスと神奈川中央交通バスがあり、車椅子でも乗車可能なノンステップバスが運行されています。
 
【ノンステップバス体験の感想】
(1) 「青葉台は、今日も、雨」、昨年のワークのときも、どしゃぶりの雨でした。みなさん、無事に 帰られましたか?
今回、私は、車椅子で、はじめて、ノンスッテプバスに 乗りました。
普段だと、車椅子から降りて、誰かに車椅子をたたんで運んでもらい、私は、杖で バスに乗ります。ノンスッテプバスは、良かったです。
行きは、スロープが手動でしたが、車椅子も、4ケ所固定してくれました。
乗ってる感じは、普通の座席に座ってる感じで、又、手すりもあり、安心して、乗ってる感じでした。
帰りのバスは、スロープが自動でしたが、車椅子を固定するひもが見つからず、固定してくれませんでした。それに 手すりも小さく、少しこわかったです。
ノンスッテプバスを 障害者が もっともっと利用すれば、運転手さんの固定する動作も、もっときびんになるのではないかと、思いました。それに。車椅子が乗るたびに、一般のお客様に席を移動してもらうのは、私は、気兼ねします。(青柴)

(2) 行きも帰りも運転手さんが操作や設置をするので、その間に前方の乗り口から 乗ろうとしているお客さんの対応が出来ず、また多少時間がかかるので他のお客さんがとまどっていました。
運転手さんは、快く対応してくださいましたが、一緒に乗車する人が簡単に操作出来て、車椅子でも気軽に乗れるようになるといいと思いました。(笠尾)

(3) ノンステップバス自体には乗ったことがあっても、車椅子の方と乗るのは初めてでした。
車椅子スペースが普段は座席になっています。今回は座っていたのが若い人だったのでよかったのですが、これがおばあさんだったら、と思いました。もとから、そこは車椅子スペースにして、座席を設置しないでおいたらいいのに、と思いました。
結局、不便だからあまり利用しない、利用しないからバス会社側もどうすれば便利で使いやすい設備なのかわからない、という悪循環ではないかな、と思います。
まだまだ車椅子のかたがひとりで出歩ける環境ではないと思いますが、出来たら、少しずつでも使って、意見があったら言って、その結果改良が進めばいいと思います。また、一般のお客さんも、バスに車椅子が乗って来れば、車椅子の困難さ、不便さに気づくのではないでしょうか。一人の声は小さくても、何人もになれば社会も無視できません。そんな風にして、少しずつでもいいほうにかわっていったらいいな、と思うフィールドワークでした。(肥田)

(4) 車椅子の移動のお手伝いをする仕事に関わって4年になりますが、バスを利用したのは今回が初めてでした。
「バスは不便だ」というイメージと、安全性にもかけるような気がして、タクシーを利用していました。
今回、利用して、スロープも使いやすく、きちんと固定してもらえば、安全性も問題ないことがわりました。
ただ、運転手さんによっては固定のしかたがわからなかったり、時間を要してしまったり、混雑時は乗車が難しい等、まだまだ「積極的に利用できるもの」ではないように思いますし、「積極的に利用してもらう姿勢」でもないように思いました。
今後は、移動の手段に「バス」という選択肢も加えたいと思います。
貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。(ガイドヘルパー:あまの)

(5) ノンステップバスに乗って良かったです。
もっともっと利用すればいいと思います。(剣木)

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