2.青葉バリアフリーサポート21(ABS21)誕生の背景


2.1 私自身の障害福祉との関わり
シンガポールで、赤十字肢体不自由児施設での水泳介助、重度身心障害者施設での音楽療法、盲学校では全盲の生徒に花笠音頭の指導、日本から訪れた障害者団体の福祉施設見学ガイドなどをする。
(社)日本フィランソロピー協会が知的障害者の芸術活動を記録した映画「まひるのほし」の普及に関わる。
全国の福祉施設で生産された商品、および、とっておきの福祉用品を扱うインターネット上の「アニモショップ」の立ち上げに関わる。
老人福祉センターにある売店を運営して知的障害者の就労支援をする「ジョブコーチプラス1」(青葉区社会福祉協議会委託事業)で活動。
月1回、テーマを決めて、障害児を持つ家族や関心のある人が集い情報交換するサロンを運営する。
青葉区社会福祉協議会当事者研修実行委員として、コミュニケーションセミナー・自立セミナーのスタッフをし、脳性麻痺や知的障害の人々とふれあう。
一歳の脳性マヒの男児にド−マン法の訓練をするボランティア。
青葉区役所生涯学習の「障害と共に」講座運営委員会で、一般を対象とした講演会の企画実施する。脳性マヒの方6名を招いてパネルディスカッションを開催し、意見を発表する場を設ける。


2.2 青葉区の状況
青葉区には、「横浜市青葉国際交流ラウンジ」があり、ノーマライゼーションという言葉は以前から聞かれる。外国人対応や託児付き事業はあっても、障害者受け入れを配慮した事業はあまりない。あったとしても、それは対象を障害者に限定した事業であり、かといってプライバシー尊重の観点から個人情報の公開はできない状況なのでPRが困難である。障害者同士もあまり関わりをもたずに暮らしている様子だった。そのような中、市民グループ『―交流広場―たまりん場』(私は運営委員のひとり)が、一昨年からバリアフリーハイクを企画して車椅子体験とバリアフリー交流を深めてきた。

このような中、体力上の問題で作業所に通えない障害のある人々や、障害の種別の問題で、既成の団体に所属できない人々、まだ少数で仲間づくりができない人々にとっての「メディア」と「一般の人々とふつうに集う場」の必要性を痛感した。

2.3 「メディア」の必要性
地域の生活情報(医療・療育・教育・制度・サービス)を提供するメディアが必要。
安心して日々の生活を送りたい。
行政は、特定の人にだけ手厚いサービスをすることは、平等の観点から、できない。
市民からの個人情報が必要。
ピアカウンセリングのできるコミュニケーションの場としてのメディアの必要性。
住まいが同じ地域でも、異なった障害のある人との交流と情報交換はあまりない。
バリアフリー志向のメディアの必要性
障害のある方や家族が地域社会にとけ込めるようなバリアフリー社会の実現をめざすには、障害のある人の思い、考え方、視点を明らかにすると同時に、健常者の考え方や視点も障害のある人々に伝える場を設け、双方が歩み寄っていく必要がある。それが、健常者と高齢者・障害者の分かり合いにつながると思うようになった。


2.4 地域で「集う場」の必要性
情報交換はもちろん、障害のある人々が、対面での会議に主体的に参加して、ひとりひとりの存在が認められ、自信をもち、仲間として企画に加わったり、交流する場の必要性がある。


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